初めてのキーボード
Hello, World! を確認したら、さっそく USB キーボードとして動かしてみましょう!
手順に飛躍があるように感じるかもしれませんが、この文書は自作キーボードキットのビルドガイドであって、組込みプログラミング入門でも USB デバイス開発入門でもないのです。
とりあえずキーボードが動くところをご覧に入れましょう。あとの話はそれからです!
rusty-keys のリポジトリを開く
リポジトリは Hello, World! したときに clone してあるはずです。 ここでは、ローカルリポジトリのルートディレクトリが作業ディレクトリになっていると仮定します。
$ pwd
/path/to/rusty-keys
キーボードのファームウェアを実行する
実行の手順は Hello, World! と何ら変わりありません。
コードの複雑さの違いはともかくとして、実行するだけなら同じくらい簡単です。
$ cd firmware/keyboard
$ cargo run --release --bin simple
cargo run
になにやらオプションが付いています。一応解説しておきましょう。
--release
: リリースビルドをする。ざっくり言うと、付けないときよりも強めの最適化がかかる。--bin simple
: 複数ある実行可能バイナリのうち、simple
を実行する。
不正確な説明では満足できない勤勉な方のために cargo の公式マニュアルのリンクを紹介しておきます。
キーを押して文字を入力してみる
cargo run
の実行に成功していれば、あなたの手元の RustyKeys は既にキーボードになっています!
試しにいくつかのキーを押してみてどんな文字が入力されるか確認しましょう。
キー | レイヤー1 | レイヤー2 |
---|---|---|
SW1 | K キー | 7 キー |
SW2 | O キー | 8 キー |
SW3 | シフトキー | 9 キー |
SW4 | B キー | バックスペースキー |
SW5 | A キー | エンターキー |
SW6 | レイヤー切り替えキー |
作者の名前 KOBA789
を入力できるだけのキーマップになっていることに気づきましたか?